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| 夕暮れ時に新宿駅南口のあたりを歩く。そこにはいつも手相占い師が複数出没していて、片っ端から一人で歩いている人に「あのぉ、手相を勉強しているんですけど、ちょっとお時間いただけませんか?」と声をかけている。こう言っては失礼だが、自称占い師たちの顔つきはなんだかおかしい。少し病的なのである。だから大抵の人は無視して素通りする。かくゆう私も、その気があると思われているのか知らないが、80%くらいの高確率で声をかけられるのだが、やっぱり無視して通り過ぎる。最近では、彼らも賢くなってきたのか知らないが、「J-POPは好きですか?」とか余計に意味の分からない質問で迫ってきたりする。当然、素通り。 |
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| ある日、やはりそれらしい男性が、「肉まんとあんまんどっちが好きですか?」と声をかけてきた。その内容のバカさ加減に若干心が揺れたものの、やはり無視して通りすぎようとした。すると、なんと驚く事に彼はぼくの腕をつかんで、「肉まんとあんまんどっちが好きですかぁ?」と繰り返した。おいおい、お触りはナシだよ。しかもかなり強めにぼくの腕を握っている。さすがに結構怒りながら、そいつの腕を振り払って言ってやった。 |
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| 後々考えてみれば相当恥ずかしい。新宿の人通りの激しい中で結構大きめに「あんまんだよ!!」と叫んでしまった自分…。バカらしい話しだ。でも、ぼくは言ってやったわけだ。肉まんよりあんまんが好きだということを。 |
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前置きが長くなったし突飛ではあるけれど、cinra-magazineはそういうメディアだ。
企画も編集もデザインもまだまだ荒削りではあるが、それでも臆することなく「俺らはこういうのがアツいと思ってる。それを知ってくれ!絶対に面白いから!」という言葉/音/映像がこのCDマガジンにはつまっているのだ。自己満足? その通り。世間的に言われる閉鎖的で連続性のない「自己満足」ではない。社会との距離や切り口を考えて、自分達のやりたいことを本気でやる。それが本当の自己満足だと思っている。そしてそこにこめられた情報は、多様性を含みながら同時にピンポイントで、公共性を含みながら同時に私的なのである。その複雑性こそが、ぼくたちにとっての唯一のリアリティーであり、新しいカルチャーシーンをつくる方法論になると思っている。 |
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最後に、このCDをPCに入れて楽しんでくださっている方々、ありがとうございます。
今号からCDマガジンはコンテンツを一変させ、さらに濃い〜メディアになろうとしています。次号は2006年1月発行です。「まだまだこれから、どんどん面白くしていきたい」。この貪欲さと皆様からのご支援が、cinraをこれからも動かしていきます。是非アンケートにご協力くださいませ。素敵なプレゼントも抽選で当たります。
これからも、cinra-magazineはじめ、cinraをよろしくお願い致します。 |
| 2005年10月20日 cinra 杉浦太一 |
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